「あなたはいつお墓参りにいきますか?」と質問しますと、ほとんどの方は「お盆とお彼岸」と答えます。

日本人なら多くの人が知っている「お彼岸」ですが、その意味や成り立ちをご存知の方は少ないようです。

今日は「お彼岸」について説明いたします。

お彼岸はいつなのか

昼と夜の時間が同じになる「春分の日」と「秋分の日」を中心に前後三日間を加えた七日間を「お彼岸」と呼んでいます。

また、「春分の日」や「秋分の日」は「お彼岸の真ん中の日」という意味で「中日(ちゅうにち)」とも呼びます。

ちなみに2018年は春分の日が3月21日(水)、秋分の日が9月23日(日)です。

日本の『国民の祝日に関する法律』では、

春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。

電子政府の総合窓口e-Gov 国民の祝日に関する法律

秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。

電子政府の総合窓口e-Gov 国民の祝日に関する法律

とされており、休日になっています。

なぜ「春分の日」と「秋分の日」は特別な日なのか

昼と夜がちょうど同じ時間になる「春分の日」と「秋分の日」は、真西に太陽が沈みます。その十万憶刹の彼方に阿弥陀仏の国(極楽浄土)があるとされています。(『観経疏』第三より)
*十万憶刹:「十万憶の国土の彼方」の意

そして「極楽浄土に生まれる方法」として「日想観(正座をして日没を観る修行)」があり大切な修行とされています。(観無量寿経より)

「極楽浄土の方角に沈む太陽を観ることができる」という意味で「春分の日」「秋分の日」は特別な日になったのではないでしょうか。

また、この日は「極楽浄土に祈りが届きやすい日」と考えられてもいます。

夕日

聖徳太子のころにはすでに特別な日とされていたようで、彼が建てた天王寺(大阪 四天王寺のこと)は中日(春・秋分の日)に、夕日が西門の石の鳥居に沈みます。
ここに入る夕日を拝み、阿弥陀様の西方浄土(極楽浄土)への往生を願う信仰が生まれています。

お彼岸には何をするのか

もともと「彼岸」とは「極楽浄土=悟りの世界」のことを指しました。

修行をしてその「彼岸」に到達することを「到彼岸(とうひがん)」と言います。

「極楽浄土にもっとも思いが通じやすい日」に「修行→到彼岸」をするのは非常に理にかなっていますよね。

やがて「彼岸」の意味は広がり、『極楽浄土(悟りの世界)に行くための修行をする特別な7日間』を指すようになりました。

お彼岸にする修行とは

では、お彼岸にはどんな修行をすればいいのでしょうか?

日本に伝わった仏教では、特に悟りの世界へ到るために菩薩が行ったといわれる修行を勧めています。

①「布施」(ふせ)・・・財や安心を他人に与えること
②「持戒」(じかい)・・・心を戒め、他人に迷惑をかけないこと、戒律を守ること
③「忍辱」(にんにく)・・・不平不満を言わないこと、腹を立てず耐え忍ぶこと
④「精進」(しょうじん)・・・仏道を実践し、常に努力をおしまないこと
⑤「禅定」(ぜんじょう)・・・心を静かに保つこと、反省を忘れないこと
⑥「智慧」(ちえ)・・・真実を見極める智慧、正しい判断力を身につけること

これらを合わせて六波羅蜜(ろくはらみつ)と言います。

お彼岸の間にこの修行を1つずつ成し遂げると、7日目には悟りを開けると言われています。

お彼岸になぜお墓参りをするのか

前述のとおり、「春分の日」と「秋分の日」は夕日が極楽浄土のある真西に沈むことから、この日は「極楽浄土にもっとも思いが通じやすい日」と信じられるようになりました。

この時期に故人やご先祖様に対して冥福を祈るとそれが通じやすいと考えられ、お墓参りをするようになりました。

また、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように春分・秋分を境に季節は変わってきます。
農耕民族である日本人にとっては目安となる大切な日です。
そんな大切な日だからこそ、ご先祖様や亡き方のお墓参りをしたのではないでしょうか。

少女のお墓参り

ただ「お彼岸にお墓参りをする」というのは、日本独自の文化とされ、インド・中国・スリランカ・ビルマなどの他の仏教国ではほとんど行われておりません。

これは、日本の仏教には目上の人や先祖を大事にする「儒教」の影響があるからだと考えられています。

お彼岸のお参り時には

お彼岸にお参りするとき、ぜひお墓をきれいに掃除してあげましょう。

石の立山では「自分でできる供養としてのお墓掃除」の方法を紹介した小冊子を無料で配布しております。ぜひお墓掃除の参考にしてください。
お墓の小冊子よりお申込むことができます。

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お墓の破損チェックもしましょう

実はお墓の破損の大部分は、冬の凍結や積雪が原因となっています。

ですから冬が訪れえる前の秋分の日と、冬を過ぎた春分の日にお墓の状態を確認することをオススメいたします。

お墓を破壊の原因となっている凍害爆裂については『古いお墓の修理について~お墓を破壊する凍害爆裂~』をご参考ください。

お墓の状態を確認する簡単な方法は平成7年以前に建てられたお墓は危険ですから不用意に近づかないことの『石が固定されているかを確認する方法』の項目を参考にしてください。

お墓について何か不都合やおかしいな、と思ったら遠慮せずに石材店に相談することをオススメいたします。

写真やメールにて状況をお知らせいただければ、推測ではありますが原因と対策をお伝えすることができます。メールお問合わせフォームからご連絡ください。

 

まとめ

  • 「春分の日」と「秋分の日」を中心に前後三日間を加えた7日間を「お彼岸」と言います。
  • この7日間は特に極楽浄土に思いが通じやすい期間とされています。
  • ですから先祖供養を大切にする日本仏教ではお墓参りに行くようになった。
  • 冬にお墓が傷んでいないか、チェックすることが大切。
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