名前や家紋を間違えないためのチェックポイント

お墓に書く「名前」や「家紋」で間違えないためのチェックポイント

お墓職人亀山
一度石に彫刻したものは簡単には修正できません。
間違えないためには事前に下調べしておくことが一番です。
以下、チェックポイントをご紹介いたします。

 

1)お名前に「読み方も使い方も意味も同じなのに、形が違う漢字」はないですか?

以下の漢字のように、「読み方も使い方も意味も同じなのに、形が違う文字がある漢字」は間違いやすいものです。
私は知っている感じでも、念のため辞典で調べるようにしています。

崎 﨑 㟢 嵜

島 嶋 嶌

高 髙

富 冨

渡辺 渡邊 渡邉 (辺は全部で10種類以上ある)

斉藤 斎藤 齋藤 齊藤 (斉は全部で30種類以上ある)

2)戸籍でご家族の名前を確認することをオススメします

「普段書いている名前」と、「戸籍に登録されている名前」が異なる場合があります。
お墓に書く名前は、どちらでもいいのですが、事前に決めておく必要があります。

例えば私の名前は戸籍では「龍厳(たつよし)」となっていますが、普段は旧字体を使用しています。

*私の名前は父が手書きで『異字体の龍(上図右側の「普段書いている文字」)』を出生届で出したのですが、戸籍はパソコンで処理されたときに『一般的な龍(上図左側の龍)』に直されました。

お墓にはどちらを使ってもいいのですが、私は普段書いている「旧字体の龍」を彫刻しました。

いい機会ですので、できれば戸籍などで確認した上で、どちらを使うか決めることをオススメしています。

3)お名前に間違いやすい「ひらがな」や「カタカナ」がありませんか?

以下の「ひらがな」や「カタカタ」は間違えて覚えていることがありますのでご注意ください。

え エ ゑ ヱ

い イ ゐ ヰ

4)必ずお名前はご本人に確認して、了解をもらうことをオススメしています

ごくまれにではありますが、ご家族の名前を間違えて覚えている方もいらっしゃいます。

ですから、ご本人に名前を確認してもらい、OKをもらうようオススメしています。

お墓職人亀山
信じられないかもしれませんが私自身、小学校4年生まで母親の名前を間違えて覚えていました。
母は「祐子」と書いて「ひろこ」と読むのですが、父がずっと「ゆっこ」と呼んでいたからです。
母方の親戚がなぜ母のことを「ひろこちゃん」と呼ぶのかずっと不思議で、小4のときに確認して発覚しました。

「お前だけじゃね?」と言われそうですが、1年に1件くらい「うちのお墓の文字(家紋)間違っているんだよね」というようなお話を聞きます。

実際に私が関わったお墓にも
・父親が息子の名前を間違っていた
・子供が母親の名前を間違っていた
というお客様がいらっしゃいました。

何度も確認してもらったのですが間違えていました。
お客様から教えていただいた名前自体が違う場合、石材店ではどうしようもありません。

特にお嫁さん、お婿さんの名前は確認必須です。

 

5)「家紋」は親戚や本家などに確認することをオススメします

普段から意識していないと、自分の家紋を知ることは少ないと思います。

ご自分の家紋を確認するときは、親戚や本家の方に確認することをオススメします。

注意点は

  1. 「親族から教えてもらった家紋」と「親族のお墓に彫られている家紋」が同じか確認する。
  2. できれば2軒以上の親族に確認しましょう。
  3. 着物の家紋を参考にすると間違えることがあります。(女紋や裏紋などが使われていることがあります)
  4. 今までの経験上、富山県の家紋のほとんどには「丸」が付いています。家紋の名前が「丸に~」でなければ家紋に詳しい方、もしくは石材店の助言を受けることをオススメします。
  5. 「陰紋(かげもん)」は非常に少ないので、再度ご確認されることをオススメしています。
  6. 特定の苗字に特定の家紋が使われていることは、一般ではあまりありません。

 

関連:お墓に書かれた名前や家紋に間違いを見つけたとき@富山のお墓の場合